転職エージェントの利用はやめとけって本当？理由と上手な活用法4選

転職活動を始める際に、多くの人が転職エージェントを利用すべきか悩みます。ネット上で転職エージェントに対するネガティブな意見が多いため、自分も同じ目に遭うのではと心配になるのは当然です。

この記事では、転職エージェントはやめとけと言われる理由や、やめた方がいい人の特徴、上手に使うコツを解説します。記事を読むと、自分に合った転職方法がわかります。転職エージェントはメリットがあり、上手に活用すれば転職活動の心強いサポートを受けることが可能です。

転職エージェントはやめとけと言われる理由

転職エージェントの利用をやめとけと言われる理由は主に以下の3つです。

転職エージェントの利用には、メリットとデメリットがあります。デメリットだけに注目すると、やめとけと言われがちです。

質の低い転職エージェントも存在する

対応が悪い質の低い転職エージェントが存在することが、やめとけと言われる理由の一つです。転職エージェントも人間なので、相性が合わないこともあります。

質の低い転職エージェントの特徴は以下のとおりです。

質の低い転職エージェントを利用すると、適切なサポートが受けられません。転職活動がうまくいかないばかりか、希望する条件とは異なる会社に転職してしまう可能性もあります。

質の低い転職エージェントを見分けるために、複数の転職エージェントを比較検討することは大切です。転職エージェントを選ぶときは、評判や実績を調べ、良いサポートを受けられる転職エージェントを探しましょう。

すべての求人を網羅していない

転職エージェントが保有する求人情報には限りがあり、すべての求人を網羅していない点も、やめとけと言われる理由の一つです。転職サイトであれば、登録している企業すべての求人が候補として出てきます。しかし、転職エージェントは、エージェントが実際に企業へ訪問し、ヒアリングしてきた求人ばかりです。

中小企業の求人や地方の求人など、エージェントの専門分野ではない求人情報は少ないです。求人があってもエージェントがフォローできていない企業は、情報が更新されていない可能性もあります。求職者の希望条件に合う求人が少ない場合もあるため、エージェントに頼り過ぎず、自分で情報収集することが必要です。

手続きや面談などの手間がかかる

転職エージェントを利用するには、手続きや面談などの手間がかかる点も、やめとけと言われる理由の一つです。転職エージェントに、自分に合った求人を紹介してもらうために面談は必須です。しかし、面談には時間と労力がかかるため、面倒に感じる人も多くいます。

転職エージェントとのやり取りで手間がかかる内容は以下の対応です。

多くの方が仕事をしながら転職活動を行うため、転職エージェントとの時間を確保できない場合があります。転職エージェントは遅い時間でも対応してくれますが、土日の対応は行わない場合が多いです。

スケジュールを考慮した計画を立て、効率良く進めることが大切です。より充実した転職活動のためにも、エージェントとのやり取りには、時間に余裕を持って取り組みましょう。

転職エージェントはやめた方が良い人の特徴

転職エージェントを利用しない方が良い人には特徴があります。以下の2つに当てはまる人は、転職エージェントの利用はやめた方が良いです。

転職エージェントを利用しない場合、自分で情報収集や応募手続きを行う必要がありますが、自由度の高い転職ができます。

何事も自分で決めたい人

何事も自分で決めたい人は、転職エージェントを利用せずに転職活動を進める方が良いです。

以下の特徴を持つ人が当てはまります。

自分で決めたい意思が強い人は、自分のキャリアや将来に関する判断は自分でしたいと強く考えます。転職といった人生の大事な分岐点を、完全にコントロールしたい人は多いです。自分で情報収集して分析する能力に自信がある人も、自立した転職活動を好む傾向があります。

応募先が決まっている人

応募先が決まっている人は、転職エージェントを利用しない直接応募が効率的になります。自分の希望する企業や職種がはっきりしている場合、企業と直接やりとりする方がスムーズに転職活動を進められます。

転職エージェントを利用しない方が良い理由は、以下のとおりです。

応募先が決まっていても、転職市場の動向や自分のスキルの客観的な評価を求めることもあります。意見をもらうために、転職エージェントを利用するのは選択肢の一つとしておすすめです。

転職エージェントを使わないで転職する方法

転職エージェントを使わずに転職活動をするには、以下の方法があります。

人脈を活かしたり、希望する業界の転職イベントに参加したりしてネットワークを広げることも有効な手段です。方法はいくつかありますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。複数の方法を組み合わせて転職活動すると効率が良いです。

転職サイトを利用する

エージェントを利用せずに転職活動する場合、転職サイトを利用すれば効率的な情報収集が可能です。転職サイトの検索機能を使って、多くの求人情報を簡単に検索できます。

求人の検索条件から、以下のような絞り込みができます。

転職サイトを利用すると、自分のスキルや経験に合った求人を見つけやすいです。多くの転職サイトでは、求人の新着情報をメールで受け取れる機能があります。メール機能を活用すれば、興味のある求人情報が手軽に入手できます。

企業のWebサイトやSNSから直接応募する

企業のWebサイトやSNSから直接応募することも、転職エージェントを利用せずに転職する方法の一つです。自分の興味がある企業に直接アプローチできるため、やり取りする際の効率が良いです。

直接応募する方法には以下の方法があります。

企業とのやり取りを自分で行うため、スケジュールの管理が必要です。SNSを通じて活動する場合は、投稿にコメントやリアクションをすると、自分の存在を事前にアピールできます。

ホームページから人事部門に直接メールやメッセージを送ることも効果的です。企業が主催する採用イベントや説明会に参加すると、より詳しい情報を得られます。

ハローワークを利用する

ハローワークの利用は、転職エージェントを利用せずに転職する方法の一つです。全国に500以上ある無料の職業紹介所として、多くの人に利用されています。

ハローワークでは、以下のサービスを受けられます。

転職サイトとは異なり、メールや電話が来ることはありません。ハローワーク職員に直接相談できるため、使いやすいと感じる方は多いです。「ハローワークインターネットサービス」というWebサイトを利用すれば、自宅でも気軽に求人を検索できます。

地域や職種、雇用形態などの細かい条件を検索でき、自分に合った求人を見つけられます。ハローワークは中小企業や地域密着型の求人が多いため、地元の企業で働きたい人にとっては便利な転職方法です。

職業訓練校や学校から紹介してもらう

職業訓練校や学校から紹介してもらうことは、転職エージェントを利用せずに転職する一つの方法です。職業訓練校や専門学校を利用した場合、卒業生向けに学校の就職支援サービスを受けられます。キャリアセンターでの個別相談や、学校専用の求人データベースも利用できるため、有利に転職を進められます。

転職エージェントを利用するメリット

転職エージェントを利用すると以下のメリットがあります。

転職エージェントは、転職活動を強力にサポートしてくれる心強い味方となります。

無料でプロのアドバイスがもらえる

転職エージェントの最大のメリットは、無料でプロのアドバイスがもらえることです。

転職エージェントで受けられるサポートは以下のとおりです。

転職エージェントのキャリアアドバイザーは、豊富な経験と知識を持っています。強みや弱みを客観的に分析し、最適なアドバイスをしてくれるため、転職活動をスムーズに進められます。
»転職エージェントとうまく付き合うコツを詳しく解説！

非公開求人を紹介してもらえる

非公開求人を紹介してもらえることは、転職エージェントを利用するメリットの一つです。求人の中には一般に公開しておらず、転職エージェントを通じてのみ応募できる求人があります。

非公開求人には以下の特徴があります。

隠れた好条件の求人に出会える可能性が高いです。企業は自社にマッチした人材を、エージェントを通じて採用したいと考えています。自分の経歴に合った紹介を受けられるため、キャリアアップにつながる転職先を見つけやすくなります。

未経験の業界・職種にも転職しやすい

未経験の業界や職種への転職をスムーズに進められることも、転職エージェントを利用するメリットの一つです。未経験の業界へ転職する際は、エージェントは以下の対応をしてくれます。

転職エージェントは経験やスキルを分析するため、新しい分野でも活かせる強みを見つけることが可能です。自分の強みに合わせて、未経験者でも受け入れ可能な企業や研修制度が整っている企業を優先的に紹介してくれます。

転職後のギャップを減らすために、業界や職種の特徴も事前に教えてくれるなど、未経験の業界への転職サポートも手厚いです。

応募先の職場環境を教えてもらえる

応募先の職場環境の詳しい情報を教えてもらえることは、転職エージェントを利用するメリットの一つです。転職エージェントは実際に求人を出している企業に訪問し、職場の雰囲気や働き方をヒアリングしています。

企業のWebサイトなどではわからない、以下の細かい職場環境の情報が得られます。

転職先の詳しい情報は、応募する企業を選ぶときに重要な判断材料です。具体的な生の情報を得たい場合は、転職エージェントを利用しましょう。

書類選考や面接の対策をしてもらえる

書類選考や面接の対策をしてもらえることも、転職エージェントを利用するメリットの一つです。書類選考から面接まで、プロの視点から総合的なサポートを受けられます。

エージェントから受けられるサポートの内容は以下のとおりです。

業界や企業に関する情報も得られるため、面接官からの質問に対して適切に答えやすくなります。模擬面接を行えば面接の雰囲気を事前に体験でき、心の準備が整います。模擬面接の後には、フィードバックを受けられることも大きなメリットです。

企業とのやり取りを任せられる

転職エージェントを利用すれば、企業とのやり取りを任せられるのは大きなメリットです。転職活動の負担を大幅に減らせて、自分のやるべきことに集中できます。

転職エージェントに任せられるやり取りは以下の内容です。

複数の企業と並行して交渉を進める場合には、エージェントが代行してくれると心強いです。ただし、企業とのやり取りを完全に任せることは良くありません。エージェントはあくまでも仲介役であり、自分の意思や希望はしっかりと伝えることが大切です。
» 転職エージェントとは？メリット・デメリットを把握して活用しよう！

転職エージェントを上手に使うコツ

転職エージェントを効果的に活用するためには、以下のポイントがあります。

エージェントの種類によって使い分ける

転職エージェントによって、得意な業界や職種は異なります。総合型の大手転職エージェントを利用すれば、幅広い業界や職種に対してのアプローチが可能です。転職先を絞りすぎず条件に合う企業を探したい場合は、大手転職エージェントが適しています。

特定の業界に絞って転職をしたい場合には、特化型の転職エージェントの利用がおすすめです。特化型のエージェントには以下の種類があります。

» 転職エージェントの選び方と転職サイトとの比較！

自分の転職希望に合わせて複数のエージェントを活用すると、業界を絞れて情報収集しやすくなります。
»転職エージェントとキャリアアドバイザーの選び方を詳しく紹介

受けられるサービスはすべて活用する

転職エージェントは基本的に無料であるため、利用できるサービスは最大限に活用しましょう。キャリアカウンセリングや自己分析、転職後のフォローアップに至るまで、幅広いサービスを活用できます。上手に活用して転職成功の可能性を高めましょう。

希望の転職時期をはっきり伝える

転職エージェントに希望の転職時期をはっきり伝えることは、大切なポイントです。転職エージェントは希望する時期までに転職できる企業を探し、要望に合った求人情報を提案してくれます。

非公開求人やオファーに積極的に応募する

非公開求人やオファーに積極的に応募すれば、転職に成功しやすいです。非公開求人では広く募集をかける場合と異なり、より市場価値の高い人材を求めている傾向があります。求人を出している企業に合致した人を探しているため、待遇は比較的良いことが特徴です。

企業から詳細な情報を得た上で、エージェントが紹介してくれる非公開求人は、自分のスキルや経験が活かせる可能性があります。積極的に応募すれば、複数の非公開求人やオファーを比較検討することが可能です。

まとめ

転職エージェントを適切に活用すれば、転職活動を有利に進められます。悪い評判を聞くと不安を感じる人も多いですが、メリットとデメリットを検討し、自分に合ったエージェントを選ぶことが大切です。転職活動の方針によっては、転職エージェントを使わない選択肢もあります。

自分の状況や希望に応じて判断しましょう。エージェントを利用せずに転職活動する場合は、転職サイトやハローワークなどの活用がおすすめです。転職といった大きな決断を慎重に進めるためにも、自分にとって最適な転職方法を見つけましょう。
» 転職エージェントと転職サイトの違いと向いている人の特徴